絵を塗り絵にしたい――元作品の複写と、新しい線画の制作を分ける
絵を塗り絵冊子にしたいとき、元作品を残す画像と、新しい線や塗る範囲を決める原稿を分ける。自作の三図と仕事の表から、作者の確認と線画制作・冊子編集の依頼範囲を考えます。
HUKUSYA / JOURNAL

自分の絵を、塗って楽しめる冊子にしたい。元作品の色や形を記録する画像と、塗る範囲を決めた新しい線画を分けて準備しましょう。カラー作品を白黒にすることだけで、使う線や区切りまで決まるわけではありません。
どの形を残し、どこを塗る場所にするかは、新原稿の制作で決める内容です。作者が確認する線画と、冊子へ組む仕事の範囲をそろえてから、必要な依頼先や作業を相談します。
元作品の記録と、塗るための原稿を別に持つ
元作品を残す画像は、その作品を記録し、見返したり作品集に使ったりするための材料です。塗り絵の線を描き直す場合も、元画像をそのまま別に保ち、変更後の原稿と区別できるようにします。
塗るための原稿では、どの輪郭を線にするか、重なった形をどう見せるか、どこを一つの塗る場所にするかを考えます。色の面や筆触で表していた部分を、どの線で置き換えるかも作者が確かめます。
元の表現をそのまま残す仕事と、別の使い方に合わせて描く仕事を分けましょう。新しい線画を作ったことを、元作品の精密な複写ができたという意味にはしません。
三つの図で、残す画像と描く線を比べる
次の「家のかたち」は、工程の違いを考えるための自作図案です。左は色のある面、中央は灰色の面、右は輪郭と窓の線を置いた案です。三つとも図として描いたもので、実作品を白黒に変換した結果や、利用が確定した塗り絵原稿ではありません。
色のある図案
色と面で形を表す。元として考える図案。
色を使わない面
灰色の面を置いた図。塗る場所の線とは別。
線を決めた案
残す輪郭と、窓の区切りを新たに置く案。
中央は、面に灰色を置いた図です。面が残る表示と、輪郭の線を新しく決める作業は別です。右の案でも、どの区切りを残すか、何を塗る場所とするかは、実際に使う原稿で確認します。
三つの図から、どの作品も同じ方法で線画にできるとは判断しません。元の絵にあるにじみ、陰影、細かな重なりをどう扱うかは、作品ごとに作者と制作担当者が相談します。
線画の担当と、確定する範囲をそろえる
誰が新しい線を描き、誰が使ってよい原稿として確かめるかを決めます。作者が描くのか、別の人へ制作を依頼するのか、元作品の撮影先や冊子の編集先と同じかどうかも確認しましょう。
| 仕事 | 確かめる範囲 |
|---|---|
| 元画像を残す | 元作品の状態と、撮影・画像納品の範囲。 |
| 線画を決める | 描く担当、残す形と線、塗る区切り、作者等の確認。 |
| 冊子に組む | 確定した原稿、ページの構成と寸法、用紙・印刷の条件。 |
表は仕事を分けるための相談案です。撮影を頼めば線画制作も含まれる、冊子編集を頼めば塗りやすさの検証も済む、といった前提ではありません。
修正を頼む場合は、どの線や区切りを変えるかを原稿の版と対応させて伝えます。作者等が確認した原稿と、検討中の案が混ざらないようにしましょう。
誰がどのように使う冊子かを伝える
作品を見ながら塗るのか、自由に色を選ぶのか、個人で使うのか教室で配るのかを整理します。残したい形、変えてよい部分、加えたい説明などを作者の希望として伝えましょう。
使う道具や紙面の大きさ、片面か両面か、開き方など、使い方に関わる条件も相談します。線の太さや細かさ、余白の案は、今回の原稿と冊子の条件を合わせて確認します。
子ども向け、教材として使うなどの希望がある場合も、対象に合うと先に決めつけません。内容や使い方を確かめる人と必要な確認をそろえ、学習効果や塗りやすさを根拠なく約束しないようにします。
確定した線画と、冊子づくりの相談をつなぐ
使ってよい線画が決まったら、元の作品名や作者の表記、表紙と中面の構成、希望する冊数を整理します。元画像と新しい線画を併せて載せる場合は、どちらが元の作品か、何のための新原稿かも説明をそろえます。
複写 HUKUSYAの確定した原稿を使った冊子編集・印刷を相談する際は、元作品を残す撮影と、線画の準備状況を分けてお知らせください。線画制作や教材設計まで標準の制作に含むとはせず、対応可否と必要な担当を個別に確認します。
撮影と追加制作の案内も確認し、今回残す元画像と、新しく描いて確定する原稿を区別しましょう。原物の記録を保ちながら、塗って使うために何を作るかを決めると、頼む仕事が明確になります。



