作品集は何冊作る? 配る相手から必要な部数を考える
一人に一冊か、一世帯に一冊か。家族と教室の二つの例から、配布分・共用と保管分・未定分を分け、見積もりで相談する冊数を考えます。
HUKUSYA / JOURNAL

作品集を何冊作るか迷ったら、まず「誰に一冊を渡すか」を書き出してみてください。家族の人数や教室の参加者数だけでは、必要な冊数は決まりません。一世帯で一冊を読むのか、一人ずつ手元に残したいのかで、数え方が変わります。
渡すことが決まった分に、共用や保管のための分を足し、希望を聞いていない分は別にしておく。この順に整理すると、見積もりで相談したい冊数を考えやすくなります。
人数の前に、一冊を渡す単位を決める
家族へ贈る作品集なら、同居する家族が一緒に読む一冊と、それぞれが持つ一冊では役割が違います。普段は同じ家にいても、独立する子どもが自分の手元に残したい場合もあるでしょう。「同じ住所だから一冊」と決めず、どのように持ちたいかを聞いておきます。
教室の記念冊子も、参加者一人ずつへ渡す分と、教室で誰でも開ける分を分けて考えます。教室に置く一冊を、先生個人の保存用にも数えてしまうと、どちらかに渡す本がなくなります。渡したあと、どこに置かれる一冊なのかまで決めると、重複を見つけられます。
家族の例:世帯に渡す分と、自分の保管分を分ける
ここからは、数え方を考えるための二つの仮定の例です。実際の配布実績や、おすすめの注文冊数を示すものではありません。
一つ目は、家族の作品を一冊にまとめる例です。自分を含まない別の四世帯に希望を聞き、各世帯へ一冊ずつ渡すことが決まったとします。作り手の自宅には保管用を一冊残し、別居する親族二人には、まだ希望を聞いていません。この二人は、先の四世帯とは別の配布先です。
- 配布先が決まっている四世帯:4冊
- 作り手の自宅で保管する分:1冊
- 希望を聞く前の親族二人:確定分に含めず、各1冊を希望するか確認
この例で、今のところ使い道が決まっているのは4+1=5冊です。親族二人がそれぞれ一冊を希望すれば、5+2=7冊になります。相談するときは「5冊分は使い道が決まっていて、返事によって最大2冊増える」と伝えられます。5冊や7冊で実際に注文できるかは、冊子の仕様と合わせて確認する内容です。
同じ家族が世帯の欄と個人の欄の両方に出てきたら、それは別々の二冊を希望しているのか、一冊を二度数えているのかを見直します。名簿の人数よりも、一冊ずつの行き先を見るのがポイントです。
教室の例:参加者分に、閲覧用と保存用を足す
二つ目は、参加者18人の教室で記念冊子を作る例です。14人は一冊ずつ受け取りたいと返事をし、残る4人は返事待ちとします。先生はこの18人には含めず、先生の保存用を1冊、教室で読む共用分を1冊、別々に用意する計画です。
- 希望を確認できた参加者14人:14冊
- 先生の保存用:1冊
- 教室の閲覧用:1冊
- 返事待ちの参加者4人:確定分に含めない
使い道が決まっている分は14+1+1=16冊です。返事待ちの4人全員が一冊を希望した場合は20冊になります。「参加者が18人だから18冊」とすると、今の希望数とも、全員が希望したときの必要数とも一致しません。
この段階なら「確定分は16冊。未回答の4人を含めると20冊」として、二つの冊数で相談する準備ができます。返事が届いたら、未定の欄から配布分へ移します。未定分を残したまま配布分にも足すと、同じ希望を二重に数えることになります。
予備は、使う可能性と置き場所から考える
未定分と予備は分けておきましょう。返事待ちの人は、確認すれば配布先を決められます。一方の予備は、今は相手が決まっていない一冊です。卒業した生徒にも見てもらう予定がある、親族の集まりで希望を聞く機会があるなど、あとから渡す場面を具体的に考えます。
使い道が決まった分を中心に考えると、手元に残る本を少なくしやすくなります。ただし、あとから希望が出たときの追加制作ができるか、どの程度の費用や時間が必要かは事前に相談が必要です。初回と同じ条件で足せるとは限りません。
予備を持つ場合は、その分の費用と保管場所も考えます。「念のため多めに」だけでは、何冊増やすかを決めにくいものです。渡す可能性がある相手や時期を書き、自宅や教室で無理なく置けるかを確かめて、予備を含む案を作ってみてください。
冊数の候補と、作りたい一冊を一緒に相談する
見積もりの相談には、確定した配布分、共用・保管分、未定分を分けたメモを添えると、冊数の理由を伝えられます。未定分については、誰に希望を聞くのか、いつ頃返事がそろう見込みかも書いておくとよいでしょう。
冊数だけでなく、作品の点数、考えている本の大きさやページ数、使いたい日も一緒に伝えます。仕様がまだ決まっていなければ、その段階から相談できます。少ない冊数の案と予備を含む案を比べたい場合も、実際に制作できる冊数や仕様、費用、追加制作の条件を確認してから発注数を決めます。
作品の画像や原稿から一冊にまとめる内容は、作品集・カタログ・Web制作でご案内しています。まずは「誰へ、どの単位で渡したいか」と、今の冊数候補をお知らせください。配布の予定と作りたい一冊を伺い、制作内容を一緒に考えます。



