絵と詩を一冊にしたい 詩画集で一組にする作品と別々に読む作品を決める
絵と詩を一組の作品として読むか、それぞれ独立した選集にするか。自作の詩と線画による代表頁・二つの目次案から、詩のまとまり、組み合わせと作者の確認を考えます。
HUKUSYA / JOURNAL

自分の絵と詩を、一冊の詩画集にしたい。絵の隣に詩を置く前に、二つを一組の作品として表したいのか、それぞれ独立した作品を選集として届けたいのかを考えてみましょう。
一組として読むなら、どの詩と絵をどう結ぶかが本の中心になります。独立した作品を収めるなら、それぞれの読み方や順番を保つ構成も選べます。組み合わせの意図を作者が確認し、詩のまとまり、目次、代表する頁へと形にしていくことが大切です。
一組として表す作品か、選集として並べる作品かを選ぶ
詩と絵を合わせて一つの表現にしたいなら、対応する二つを本の中の単位として考えます。読者がどこからどこまでを一組として読むかが分かるように、目次や頁の区切りもそろえます。
一方、詩は詩として、絵は絵として見てほしい場合は、章を分けるなどの構成も考えられます。似た題材だから、という理由だけで編集側が必ず対にしないようにします。
どちらの構成も、呼び名だけで決まるものではありません。一冊で何を届けたいかと、作者が作品をどんなまとまりで示したいかから選びます。
短い詩と線画から、一組の頁と二つの目次案を比べる
次は、この説明のために作った詩「しずく」と、青い三つの輪の線画「三つの輪」です。線画は画面上の図案で、実物の原画を複写したものではありません。実在の作者の組み合わせ意図や、刊行した詩画集の実例を示すものでもありません。
詩「しずく」
しずくが落ちる
ひかりの輪が
岸へほどける
線画「三つの輪」
| 表現の単位 | 目次と代表頁の考え方 |
|---|---|
| 一組として読む | 目次に組の題「水の輪」を置き、詩「しずく」と線画「三つの輪」を同じまとまりで示す。上の構成図は、この案の代表頁。 |
| それぞれ独立して読む | 詩の章に「しずく」、絵の章に「三つの輪」を置く。それぞれの題と章の順番で読み、二つを必ず一対の作品としては示さない。 |
二案は本を企画するための構成例です。実際の作者の意図を確認した結果や、読みやすさを試読・印刷で実証した結果ではありません。
実作品では、作者が望むまとまりを確認してから組み合わせます。既存の詩や絵に題や組の意味を新しく付ける場合も、編集側の解釈だけで確定しないようにします。
詩は、どこまでを一編として読むかを保つ
改行、連の区切り、題、作品の終わりを原稿から確認します。頁に入れるために行を詰めたり、途中を次の頁へ移したりする前に、作者が残したい読みのまとまりを聞きます。
長い詩を一枚の絵へ合わせる場合でも、絵の大きさを先に決めて詩を切り分けないようにします。詩のまとまりから頁数や見開きを考える案を、作者と比べられます。
表記を直す、句読点を変える、別の版を採る場合は、どこまで変更してよいかをそろえます。詩の編集と、組み合わせの決定を同じ確認で済ませたと考えないことが大切です。
組み合わせの意味は、作者の確認から決める
一組にしたい詩と絵がすでに決まっているなら、その対応と順番を記録します。まだ迷っているなら、候補を並べ、どの関係を作者が残したいかを確認します。
言葉に出てくるものが描かれている、色や雰囲気が似ている、といった編集側の見方だけで組にしないようにします。絵を詩の挿絵として扱うか、対等な作品として見せるかも相談します。
独立した作品を並べる案でも、近くに置くことで意味が結び付いて見える場合があります。代表頁で確かめ、どこまで一組に見せるかを作者とそろえましょう。
目次と代表頁で、本全体のまとまりを確かめる
組を単位にするなら、目次の一項目と本文の一まとまりが対応するかを見ます。独立作品の選集なら、詩と絵の章や作品順が、それぞれの読み方と合うかを確かめます。
代表頁は、短い詩だけでなく、長い詩や大きく見せたい絵など、本全体で扱う内容に合わせて選びます。ひとつの見開きが整ったことだけで、全作品を同じ形へ収められると決めないようにします。
絵の全体を見せるのか、一部を使うのか、詩との間隔や作品名をどこへ置くかも確認します。原稿、画像、組み合わせ、採用する頁の版を対応させて残しましょう。
絵の複写と詩の原稿、利用する範囲をそろえる
原画から画像を用意するなら、原画の状態と掲載する用途を制作先へ伝えます。すでに画像がある場合は、その画像で扱える範囲を、作品の見せ方と合わせて確かめます。
詩は採用する確定原稿をそろえます。絵と詩の作者が別の人なら、双方がどの組み合わせや掲載先を認めているかを確認し、片方の了解だけで一冊の利用範囲が決まったと扱わないようにします。
絵の撮影・画像の準備、詩の編集、組み合わせを決める仕事、冊子のデザインと印刷を分けて相談できます。作者の内容確認と、制作側が担当する作業の範囲をそろえましょう。
詩と絵、残したい関係からご相談ください
複写 HUKUSYAの原画の複写と原稿・画像からの作品集編集と制作の相談では、詩の原稿、絵や画像の状態、一組にしたい関係、想定する読者と一冊の用途をお知らせください。
一組の作品として見せる案と、それぞれ独立して収める案を比べ、作者が確認した意図から目次と代表頁を整えます。詩の読みのまとまりと絵の見せ方を合わせて、本として渡す形を相談しましょう。



