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カラーチャートの使い方|作品撮影で色の基準を残す手順
作品と同じ光で基準カットを撮り、ホワイトバランスと色の確認に使う方法を解説。グレーカードとの違い、撮り直すタイミング、色を合わせきれない場合も整理します。
公開日:2025-10-07
更新日:2026-09-27
執筆・編集:複写 HUKUSYA

作品を撮ったとき、「前の撮影と紙の白さが違う」「実物より全体が黄色い」と感じたら、補正の基準になる写真があると判断しやすくなります。カラーチャートは、その基準を撮影時に残すための道具です。写し込むだけで実物と同じ色になるものではありませんが、照明や設定の違いを確認する助けになります。
グレーカードとカラーチャートは役割が違う
白やグレーの中立な面は、ホワイトバランスを合わせる基準に使います。色票が並んだカラーチャートは、複数の色の写り方を確認し、対応するソフトではカメラ用プロファイルの作成にも使えます。同じ製品に複数の面が付いている場合でも、それぞれの用途を説明書で確認してください。
例えばCalibriteは、ColorChecker Passport Photo 2のホワイトバランス用ターゲット、露出確認等に使うグレー面、プロファイル作成に使う色票を区別して案内しています。普段使っている白い紙が、必ずしも色の基準として中立とは限らない点にも注意が必要です。メーカーによる各ターゲットの説明
作品と同じ照明で、基準カットを撮る
- 先に照明を整える。窓の光と室内灯が混じるなど、作品の場所によって光の色が違う場合は、まず光源や遮光を見直します。
- 作品の近くへチャートを置く。作品と同じ光が当たる位置を選びます。作品へ直接触れさせたり、作品に影を落としたりしないようにします。
- 色票の反射を確認する。強い光が映り込んでいる面は基準にできません。配置を調整し、チャートの全体と各色が判別できる大きさで撮ります。
- 露出とピントを確認する。明るい色票の階調が失われていないか、暗部がつぶれていないかを拡大表示でも確認します。
- チャートを外して作品を撮る。同じ照明・撮影条件を保ち、基準カットと本番の写真を一組にします。
作品の端にチャートを小さく写した写真は記録にはなっても、ソフトが色票を読み取れるとは限りません。必要な写り方や最小サイズは、使用する製品・ソフトの指定を確認します。照明そのものの整え方は、絵画撮影の照明の基本で紹介しています。
補正は同じ条件の写真にだけ適用する
現像ソフトで基準カットを開き、使用したターゲットに合わせてホワイトバランスを設定します。対応するチャートとソフトでプロファイルを作る場合は、その手順に従います。「何となく鮮やかに見える設定」を選ぶ作業とは分けて考えましょう。
基準カットで整えた設定は、同じ照明条件で撮影した作品へ適用して確認します。ライトを移動した、窓からの光が変わった、別室へ移った、フィルターを追加したときは、基準も撮り直します。条件が変わった写真をまとめて補正すると、別の色ずれを作ることがあります。
基準カットは納品画像から切り落として終わりにせず、撮影データと一緒に残しておきます。どの作品と同じ条件で撮ったかが分かるファイル名やメモを付けると、後から再調整するときにも役立ちます。
色がそろわないときは、作品・画面・出力を分けて調べる
金箔、蛍光色、光沢の強い絵肌などは、見る角度や光で印象が変わります。チャートの色が整っていても、作品のすべての見え方を一枚の画像に再現できるとは限りません。色だけでなく質感を伝えたい場合は、全体写真とは別に詳細写真を残す方法もあります。
また、撮影画像が同じでも、未調整のモニターや印刷用紙によって見え方は変わります。写真の補正をやり直す前に、見る画面、周囲の光、印刷条件のどこで差が生じたかを確認してください。作品集では、印刷先の指定に合わせたデータと校正紙での確認が必要です。
チャートの汚れや退色が気になる場合は、製品の管理方法に従って状態を確認します。一律の交換年数や色差の数値だけで、すべての作品撮影を合格にすることはできません。複写へ作品撮影・スキャンをご相談の際は、「Web掲載」「作品集」「原物の記録」などの用途と、特に残したい色や質感をお知らせください。




