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配った作品集で誤りが見つかったら、正誤表だけで直せる?

配布後の作品集に誤りが見つかったら、正誤表だけで必要な内容を読めるかを確かめます。文字の読み替えと、正しい図版を載せた資料、冊子改訂を分け、訂正の形と届け方を考えます。

文字の読み替えで足りるか、正しい図版も必要かを考える。受取人が手元の本から必要な内容を読める訂正の形を選ぶ。HUKUSYA / JOURNAL

作品集を家族や来場者へ配った後、説明文の誤りや、画像の掲載範囲の間違いに気づいた。正誤表を一枚添えればよいのか、正しい図版を載せた別紙や、本の作り直しまで必要なのか。訂正の形に迷うことがあります。

判断の出発点は、受け取った人が、手元の本と訂正資料から必要な内容を読めるかです。文字の読み替えで足りるもの、正しい図版を届けたいもの、冊子の構成まで見直すものを分けます。一か所の誤りから、すぐ全冊の刷り直しと決める必要はありません。

対象の本と、確認できた正しい内容をそろえる

まず、どの本の、何ページの、どの箇所が誤っているかを特定します。作品名や説明なら正しい文章、画像なら正しい元画像を用意し、誰が内容を確認したかを残します。正しい内容自体が未確認なら、推測で訂正文を確定しません。

対象が曖昧なまま「訂正しました」と知らせても、受取人はどこを読み替えるか分からないかもしれません。手元の本と対応できるページや箇所、訂正内容を組にして準備します。

文字の読み替えで、必要な情報が得られるか

全体画像は正しく、説明文の一部だけが違う場合は、対象箇所と誤った表記・正しい表記を対応させる正誤表を検討します。単に誤りを知らせるのではなく、その記載へ読み替えれば内容を理解できるかを確かめます。

美術出版社の図録訂正告知には、対象ページと行、誤った文章と正しい文章を対応して示す例があります。当該告知の方法を参考に、読者が直す位置と内容を特定できるようにします。参考資料1

欠けた図像情報は、注記だけで見られるようになるか

作品全体を紹介する予定だったページで、構図の一部が掲載範囲から欠けているとします。「一部が切れています」と注記しても、それだけでは欠けた部分を見ることはできません。その部分を含む全体像を見る目的なら、正しい図版を添えた訂正資料を検討します。

滋賀県立美術館の図録に関する案内では、掲載図版の周縁が過度に切れた問題に対し、正しい図版を収録した訂正用冊子と、同内容のPDF、希望する購入者への送付方法を示しています。現在の告知には冊子を制作したことと、10月7日までに届け先の登録を受け付けた方への発送作業を10月8日に終えたことが記されています。これは当該案内の対象者と作業の記録であり、すべての購入者への発送完了や受取人への到達を確認したものではありません。参考資料2

画像に関する誤りが、すべて正しい図版の追加を必要とするわけではありません。受取人が何を見られなくなっているか、訂正文だけで必要な内容を取り戻せるかから選びます。

同じ作品で、文字の誤りと掲載範囲の欠けを比べる

次は、《窓辺》を載せた仮の作品集の例です。仮の4ページでは全体画像は正しく、説明だけが「窓は左側」となっています。仮の5ページでは、全体を紹介する欄なのに、右側の窓が掲載範囲から欠けています。

仮の作品集の二訂正例。4ページは正しい全体画像と誤説明の窓は左側を、箇所を示した窓は右側の正誤表で読み替える。5ページは右窓が掲載範囲から欠ける仮定で、一部が切れているという注記だけの場合と正しい全体図版を添える場合を比べる。実事故ではない。
同じ元画像から、必要な情報に応じて訂正資料を考える仮定例。

4ページの例は、画像から窓が右側にあると分かり、説明文を読み替える正誤表で必要な情報を示せます。一方、5ページの例で欠けた構図を見てもらうには、注記だけでは足りません。同じ正しい全体画像を載せた別紙やPDFなどを考えます。

これは訂正方法を比べる説明用の本と誤りです。実際の印刷事故や、顧客への対応結果ではありません。実案件では、配布したページと確認済みの正しい内容を使い、どこまで訂正が必要かを確かめます。

訂正資料で読める範囲と、改訂する範囲を分ける

別紙を見れば一か所を読み替えられる場合と、訂正によって参照先や読む順序まで変わる場合では、必要な編集が異なります。別紙を参照し続けても一冊を読めるかを見て、必要なら冊子の改訂範囲と費用を相談します。「何件なら刷り直す」という一律の件数基準は設けません。

訂正資料を用意することと、次回印刷用の原稿を直すことも分けます。次の原稿だけが正しくなっても、配布済みの本を持つ人へ訂正内容が届くわけではありません。手元の本への対応を別に残します。

受取人が使える形と、印刷・配布の範囲を相談する

紙で読む相手にPDFだけを案内してよいか、正しい図版を載せた別紙を渡すかなど、受取人が使える形を考えます。Webへ訂正を載せただけで、全員への通知や到達が完了したとは扱いません。実際に誰がどう渡すかを確認します。

複写 HUKUSYAの作品集・カタログ制作では、既存の画像と文章から、訂正内容に応じた資料や冊子・PDFの構成、編集を相談できます。配布した本の該当ページ、確認できた正しい文章・画像、元データの有無、配布先や部数をお知らせください。

正しい内容の確認者、画像の利用条件、資料の形、印刷・配布範囲、担当、費用と日程を個別に確認します。以前の冊子に掲載できた画像も、新たなPDFやWebへ載せる利用範囲が同じとは決めません。必要な元画像がなければ、原画像の確認や追加撮影の要否も分けて相談します。

無償交換や返金、責任分担、全員への回収や到達、特定の納期を先に約束するものではありません。まずは、受け取った人が何を読み替え、何を見られる必要があるか。その内容から、正誤表、正しい図版の資料、冊子改訂のどこまで準備するかを選びましょう。

参考資料

  1. 美術出版社:図録に関する訂正告知 — 対象ページ・行と誤正を対応する方法の例。
  2. 滋賀県立美術館:図録に関するお詫びと今後の対応 — 正しい図版の訂正資料と提供方法の案内。訂正PDFの図版や実物を転載していません。
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