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地図の線を冊子で紹介する 凡例の役割を残す

地域の資料にある地図を冊子へ紹介するときは、原図と対応する凡例を一緒に読みます。主要な鉄道と地方界の二つの線から、紹介用の印と説明に役割を残す紙面を考えます。

主要な鉄道と地方界の紹介用記号を、薄い紙の冊子に見開きで載せた案HUKUSYA / JOURNAL

地域の資料にある地図を冊子へ紹介するとき、細い線を描き直したり、見た目をそろえたりしたくなることがあります。先に確かめたいのは、その線が何を示すかです。原図と対応する凡例を一緒に見て、鉄道を表す線と、地域の区分を表す線の役割を残す紹介面を考えます。

形を整える前に、線の役割を読む

地図の線は、長さや色が似ていても、同じものを表すとは限りません。国土地理院の淡色地図に対応する「日本周辺図 凡例」には、「主要な鉄道」「鉄道のトンネル」「地方界」などが、別々の線で示されています[1・2]。

紹介面で細い線をすべて同じ実線にすると、鉄道の印と区分の境の印を見分ける手掛かりがなくなります。原図の線を目で追い、同じ地図の凡例へ戻してから、紹介に使う印と説明を選びます。別の地図の凡例から、似た記号の意味をそのまま当てはめないことも大切です。

原図、原凡例、紹介用の印を並べる

この案では、淡色地図の同じ範囲から二つの箇所を取り出します。1は原凡例の「主要な鉄道」に対応する細い連続線、2は「地方界」に対応する、切れと点のある線です。原図全体と凡例を残し、それぞれの拡大箇所から紹介用の印まで辿れるように並べます。

右側で整えるのは、説明に添える二つの印です。地名や鉄道の位置、境界そのものを描き直す案ではありません。原図の細部を読む面と、記号の役割を短く伝える面を分けると、どこが資料で、どこが冊子のために組んだ説明かも分かります。

同じ地図の二箇所と原凡例を示し、主要な鉄道は連続線、地方界は切れと点のある紹介用の印へ対応させた紙面
原図の1・2を、原凡例の名と紹介用の印へ一対一で対応させた案。画像を開くと、出典を含む紙面全体を確認できます。

地図・原凡例:国土地理院・地理院タイル一覧。紹介用記号と配置の編集:複写 HUKUSYA。

Shoreline data is derived from: United States. National Imagery and Mapping Agency. "Vector Map Level 0 (VMAP0)." Bethesda, MD: Denver, CO: The Agency; USGS Information Services, 1997.

線の違いに、短い説明を添える

「主要な鉄道」の紹介用の印は、途中に切れ目のない細い線にします。「鉄道を示す線」という説明と一緒に置き、鉄道のトンネルなど、別の原記号まで一つにまとめないようにします。

「地方界」の紹介用の印には、長い線と点の間に切れ目を残します。「区分の境を示す線」と添え、移動する道の印と区別します。二つとも紺色へそろえる案でも、切れ目の有無と名を残せば、それぞれが何を表す印かを説明できます。

印を太くする、大きくする、紙面の色へそろえるという調整は、読みやすくするための編集です。紹介用に整えた線の太さを、原図の鉄道や境界の幅として読ませないよう、原図とは別の欄に置きます。凡例を短く紹介するために、必要な二項目だけを選んだことも説明します。

意味を確かめられない線は、原図のまま残す

手元の古い地図で凡例が欠けていたり、線の役割を説明できなかったりする場合は、似た印に置き換える前に止まります。全体と細部を記録し、どの部分の意味を確かめたいのかが分かる紹介面にします。今回の公開地図で確かめた二つの名を、別の古地図の線へ当てはめることはできません。

所蔵資料を紹介するなら、同じ原図の凡例や添え書き、資料担当者が確認した説明を一緒に受け渡すと、原図との対応を保って編集できます。細い線を整えた見た目だけで、資料の成立や現在の地理まで確かめたことにはしません。

載せる紙面と、開く範囲を決める

地図を含む資料には、出典と利用条件の確認も必要です。国土地理院の利用案内は、冊子に地図を挿入する場合やWebで使う場合をそれぞれ説明しています[3・4]。この案は、原図・凡例・説明・出典を一緒に載せた紹介面にし、Webで拡大するときも紙面全体を開きます。

掲載する地図、冊子やWebでの用途、拡大先を先に決めておけば、原資料の記録と、紹介のための編集を分けて相談できます。地図を主にした成果物を作る場合や、元の利用条件が分からない場合は、今回の紙面案とは別に確認します。

原図と凡例をそろえて、資料冊子を相談する

複写では、資料の全体と細部の記録、データ化、冊子やWebの紹介面を相談できます。詳しい内容は企業・地域資料の撮影と編集をご覧ください。原図と対応する凡例、確認済みの説明、載せる用途を添えると、資料を保つ面と、読み手へ説明を添える面を具体的に考えられます。

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参考資料

  1. 国土地理院「地理院タイル一覧」 — 淡色地図の対応凡例と追加出典。
  2. 国土地理院「日本周辺図 凡例」(淡色地図、PDF) — 「主要な鉄道」「地方界」の原記号。
  3. 国土地理院「地図の利用手続に関するQ&A」 — 冊子・Webへの挿入、出典と編集の表示。
  4. 国土地理院コンテンツ利用規約 — 出典・加工と第三者の条件。
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