アンケートの結果を冊子に残す 複数回答を伝える二つの紙面
地域や団体のアンケートを冊子に載せるとき、何を選べる設問だったかも残したい。全国の公表調査の同じ三項目を使い、一頁にまとめる案と、設問を添える見開き案を比較します。
HUKUSYA / JOURNAL

地域や団体のアンケートを、活動の記録と一緒に冊子へ残したい。結果の数字だけでなく、何を尋ね、どのように答えられる調査だったかも伝わる頁にすると、後から読み返す手掛かりになります。
結果と短い設問説明を一頁にまとめるか、設問を読む場所を添えた見開きにするか。ここでは全国の公表調査から同じ三項目を使い、説明の置き方が異なる二つの紙面を紹介します。どちらも項目ごとの割合をそのまま載せ、複数回答の条件と分母を数字のそばに残します。
アンケートを、後から読める記録にする
冊子に載せる結果は、調査に参加した人だけが読むとは限りません。活動を初めて知る人や、数年後に記録を開く人にも、何についての数字なのかが伝わるようにしたいところです。調査の対象と時期、実際の設問、回答の仕方を結果と一緒に残すと、数字の意味をたどれます。
活動報告の中で結果を短く紹介したいなら、一頁に項目名と割合、設問の趣旨をまとめる案が考えられます。調査そのものを記録として読んでほしいなら、見開きの片側に設問の言葉を置く広さを確保できます。冊子の中でその頁にどんな役割を持たせたいかから、説明の量を考えてみましょう。
今回使うのは内閣府の全国調査です。地域や団体の調査実績として紹介する事例ではなく、公表された集計を使い、結果と設問をどう組むかを考える編集作例です。
何を選べる設問だったかも残す
資料は内閣府の「国民生活に関する世論調査(令和7年8月調査)」です。調査期間は2025年8月7日から9月14日。問18では、次のように尋ねています。
世の中には、いろいろな仕事がありますが、あなたにとってどのような仕事が理想的だと思いますか。(○はいくつでも)
「○はいくつでも」とあるため、一人が複数の項目を選べます。作例では集計表24の総数行から、「収入が安定している仕事」61.8%、「私生活とバランスがとれる仕事」54.9%、「自分にとって楽しい仕事」52.0%の三項目を抜粋しました。各割合の分母は回答者総数2,938人です。
これは回答者が各項目を選んだ割合です。三つを合わせて100%になる内訳としては扱いません。紙面では項目ごとに独立した横棒と割合を置き、「複数回答」「回答者総数2,938人」「三項目抜粋」を添えます。選択肢の一部を取り上げていることも、同じ頁でわかる形にします。
結果を一頁にまとめる
一頁の案では、「理想的だと思う仕事」という短い見出しの下に、同じ三項目と割合を並べました。長い項目名が読める広さを取り、どの項目の数字なのかを近くでたどれる配置にしています。
その下に複数回答の条件と分母を置き、全国の公表調査であること、調査期間と出典も一頁に収めました。棒の大きさを見たあとに、何を答えた結果かへ目を戻せる組み方です。写真や活動の文章の間に、一つの結果頁を置きたいときの候補になります。
短くまとめる場合も、項目名や回答条件を縮めすぎないことが大切です。お持ちのアンケートで一つだけ選ぶ設問と複数を選べる設問が混在するなら、それぞれの答え方が結果の近くでわかるようにします。
設問を添える見開きにする
見開きの案では、左頁に同じ結果を置き、右頁に元の設問全文と読み方をまとめました。「○はいくつでも」という言葉もそのまま残し、複数を選べること、割合の分母、三項目を抜粋していることを分けて説明しています。
結果を見る場所と、調査で尋ねた言葉を読む場所を向かい合わせにする構成です。設問の言葉まで記録に残したい冊子や、初めて調査に触れる人へ渡す一冊で候補になります。携帯の画面では左右の頁を上下に並べて見られるようにしています。
二案で使う割合と対象は同じです。説明の量を増やしても、新しい集計や評価を加える比較にはしていません。公表割合から項目ごとの人数を計算し直すこともせず、元の表にある値を掲載しています。
出典は内閣府「国民生活に関する世論調査(令和7年8月調査)」問18・集計表24です。両案には、三項目を抜粋し、複写 HUKUSYAが編集した紙面であることを添えています。元の設問と集計は、上記の公表資料から確認できます。
冊子へ載せる資料から相談する
冊子に載せたい集計表、実際の設問と回答条件、調査の対象と時期をそろえると、結果の頁を具体的に相談できます。誰へ渡す冊子か、活動報告の中で短く紹介したいのか、調査の記録として設問も残したいのか。その希望も資料と一緒にお伝えください。
複写 HUKUSYAでは、お持ちの画像や文章から、資料の選択、掲載順、短い説明と頁構成を考える作品集・冊子の制作をご相談いただけます。結果を確認する担当者と、どの集計・説明を載せるかを整えながら、一冊の読み順を考えます。印刷・製本まで希望する場合は、部数や配布先、対応範囲と費用も合わせてご相談ください。
ご自身の調査を載せるときは、掲載できる範囲を確認した集計と原稿を共有してください。個人の回答や自由記述を扱う場合も、公開する範囲を決めた資料から紙面を考えます。調査の実施や個票の分析が必要な場合は、その担当と役割を決め、冊子へ渡す結果を整えていきます。
一頁で結果を伝えるか、設問を読む場所まで含めた見開きにするか。数字の頁が冊子で果たす役割と、渡す相手が読み返したい内容から、説明の置き方を選びましょう。



