複写 HUKUSYA
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自分の作品と集めた作品を、一冊にまとめる前に

自作と収集した作品を一冊にするとき、制作の記録と収集の記録の目的を分けます。二つの立場を置いた一覧例から、章立てやテーマの組み方と、作者・所蔵者・説明の書き手の伝え方を考えます。

葉の水彩画を描いた紙と、枝の絵を入れた木の額を机に離して並べている。HUKUSYA / JOURNAL

自分が作った作品と、好きで集めてきた作品。その両方を一冊に収めたいときは、制作の記録と収集の記録をどう見せるかから考えてみましょう。

画像を同じ形で並べるだけでは、所蔵する作品まで自分の制作物として伝わることがあります。作者、所蔵者、説明を書いた人の立場を分け、その違いが章立てや紙面からも分かる構成を選びます。

自分が作った歩みと、集めた歩みを分ける

自作をまとめる目的には、どんな題材に取り組み、何を考えて制作してきたかを残すことがあります。収集した作品をまとめる目的には、何にひかれ、どのような関心から選んできたかを伝えることがあります。

一冊にしたい理由が、両方の歩みを見返すことなのか、共通する題材を見せることなのかを確認します。同じ草木を扱う作品でも、描いた記録と集めた記録では、説明する立場が異なります。

本の題名や最初の案内にも、何を集めた一冊かが分かる言葉を考えます。自作だけの作品集と受け取られる題名を付けてから、個々の小さな表記だけで補う構成にしないようにします。

二つの立場を置いた一覧例から考える

次は、構成を考えるための自作の一覧例です。Aを本人の制作物、Bを別の作者が作り本人が所蔵する作品として置きます。「本人」「別の作者」は、この例での立場を示しています。

  • A「庭の葉」:作者は本人、所蔵者も本人。説明には、本人が制作で考えたことを添える。
  • B「枝のかたち」:作者は別の作者、所蔵者は本人。説明には、本人がその作品を選んだ理由を添える。

Bの紹介を本人が書いていても、作品を制作した人が本人になるわけではありません。作者を示す情報と、収集した人が添える説明を分けます。

実際の一覧では、作者や作品名、確認できる制作時期、所蔵の情報と、その情報を確かめた記録をそろえます。分からない作者名や制作年を、見た目や印象から書き足さないようにします。

章を分けるか、組み合わせるか、本を分けるかを選ぶ

上の二つの立場を、一冊の中でどう伝えるかを比べます。小さな作者表記を足すだけでなく、読む順序や章の説明にも方針を反映します。

自作と所蔵品をまとめる、三つの構成案
構成の方法 読者へ伝えること
章を分ける 制作の章と収集の章を分ける。章の入口で、作品と本人の関わり方を示す。
テーマで組む 草木などの題材で一緒に並べる。作品ごとに作者・所蔵者と、説明する人の立場を示す。
本を分ける 自作の作品集と、収集の記録を別の本にする。読む相手や残す目的が違う場合に考える。

制作と収集の歩みをそれぞれ追いたいなら、章を分ける案が考えられます。題材のつながりを見たいならテーマで組む案もありますが、どの作品が自作か、誰の作品を所蔵しているかを、その都度見分けられるようにします。

読む相手や渡す範囲が大きく違う場合は、二冊に分ける方法も比べます。まとめることを先に決めず、それぞれ何のために残す本かから選びます。

作者・所蔵者・説明の書き手を混ぜない

作品の作者は誰か、その現物を誰が持っているか、紙面の説明を誰が書いたかを、別々に確認します。所蔵の記録があっても、それを作者の情報として置き換えないようにします。

Aの説明なら、本人の制作メモとして書けることがあります。Bの説明なら、収集した本人が見た印象や選んだ理由として書くことがあります。Bの作者の制作意図を示したい場合は、本人の発言など、確認できる根拠を別に用意します。

説明を書く人が複数いる場合は、どの文章を誰が担当したかも整理します。作品画像と、その作者の言葉、所蔵者の感想、編者による説明が混ざらないようにします。

掲載する作品と、確認した範囲をそろえる

集めて持っていることと、撮影・掲載・公開の範囲を確認することは分けて考えます。作者や所蔵先、利用について確認が必要な相手と条件を、作品ごとに整理します。

冊子を誰へ渡すか、Webでも紹介するかなど、使い道も合わせて確認します。自作の作品と収集した作品で、確認する相手や資料が同じとは限りません。

複写 HUKUSYAの掲載や公開についてのよくある質問では、依頼者側で確認する相手と条件を整理していただくことをご案内しています。許諾を取り付ける作業は、制作の受託範囲に含めていません。

確認が終わっていない作品は、掲載を決めた作品と分けておきます。一冊の構成案に置いたことを、実作品の作者や掲載範囲の確認が済んだことにはしません。

本の入口と各作品の紙面を、一緒に整える

章を分ける場合は、目次や章の扉から、制作の記録と収集の記録が分かるようにします。テーマで組む場合は、最初に一冊の方針を伝え、各作品にも作者や本人との関わりを示します。

作品の写真と説明の組み合わせを確認し、所蔵者のコメントが作者本人の言葉として見えていないかを読み直します。作品が別のページへ移っても、作者や説明との対応が崩れないようにします。

自作と収集を一緒に見せる理由を、読む人へ伝えられることが大切です。何を描いたかと、何を選んできたかを、それぞれの記録としてつないでいきます。

作品の一覧と、残したい目的からご相談ください

相談の際は、自作と所蔵品を分けた一覧、確認できる作者・作品名などの情報、用意できる画像と、誰へ見せる本かをお知らせください。説明を誰が書くかや、掲載の確認がまだの作品も分けて整理します。

複写 HUKUSYAの作品画像と原稿からの冊子編集・制作では、確認した情報と画像をもとに、章立て、説明原稿と紙面の組み合わせをご相談いただけます。制作と収集のどちらの記録も、本人の関わり方が伝わる構成を考えます。

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