複写 HUKUSYA
カテゴリ編集と活用
タグ

写真・原稿・印刷物を、同じ出来事の記録として読む

同じ箱から出てきた写真、手書き原稿、配布物。元のまとまりと資料同士の対応を確かめ、同じ出来事として冊子に残す準備を考えます。

花の写真、筆記紙、写真入りの配布物を箱の前に並べた場面HUKUSYA / JOURNAL

地域行事の資料を開くと、写真、手書き原稿、当日の配布物が一緒に出てくることがあります。記念冊子に使おうと、写真は写真、原稿は原稿へ分ける前に、どの封筒や包みに入っていたかを残しておきます。そのうえで、同じ出来事と確かめられる資料を一組にすると、行事を伝える紙面を考えやすくなります。

同じ箱にあったことは、関係を調べる手掛かりです。ただ、それだけで同じ日、同じ催しの資料とは決まりません。行事名や日付、印刷物に載っている写真、原稿の文章などを見比べ、確かめた関係と不明なことを分けて残します。

写真や原稿を分ける前に、入っていたまとまりを残す

封筒の表書き、包みに付いたメモ、箱の中で重なっていた順番。中身だけを見ると失われる情報があります。まず箱や包みの状態を撮り、どのまとまりから取り出したかを控えます。原資料へ無理に書き込まず、整理用の番号と元の場所を別の記録で結びます。

広島県立文書館の「古文書整理」では、整理前の状態を記録し、出所や元の配列を尊重する考え方が説明されています。ここではその考え方を参考に、冊子へ選ぶ前の資料のまとまりを残すことを提案します。家族や地域の資料すべてに、同じ整理手順を求めるものではありません。

箱全体の整理が終わるまで、冊子の相談を待つ必要はありません。最初は一つの封筒や一回の催しに範囲を絞ります。選んだ資料を元へたどれるようにしておけば、後から追加の説明や別の写真が見つかったときも照合できます。

同じ出来事と確かめられる手掛かりを探す

配布物に行事名と開催日が書かれていても、隣にあった写真の撮影日まで分かるとは限りません。写真がその配布物に掲載されているか、裏面に記載があるか、当時を知る人が何を確認できるかを、一つずつ見ます。

原稿は見出しや本文の共通箇所を印刷物と比べます。文章がよく似ていても、下書きなのか、完成後に書き写したものなのかは別の問題です。日付や作成者の説明がなければ、制作順まで決めず、「印刷物と同じ文章がある」と、確かめた範囲で記録します。

毎年行われる催しでは、同じ場所、同じ名称、似た装飾が繰り返されることもあります。雰囲気が似ている写真を、特定の年の記録へすぐ結び付けないことも大切です。裏付けがないものは、年や関係が未確認の資料として分けます。

三点を並べるなら、何が対応するのかを見せる

ここからは、資料の選び方を考えるための仮定の例です。ある催しの配布物に、手元の写真と同じ場面が掲載され、手書き原稿には配布物の挨拶文と共通する一節があるとします。実在の行事や資料を照合した結果ではありません。

この組を見開きにするなら、配布物の全体を中心に、写真と原稿を近くへ置く案が考えられます。写真のどの範囲が掲載されたか、原稿のどの一節が印刷物と共通するかを、それぞれ短い説明で示します。細部だけを切り抜くより、どの資料の一部なのか分かる全体像も残します。

説明は「この写真が掲載されている」「この一節が共通する」といった対応を伝えます。確認できていないのに「開催前に書いた原稿」「この撮影の後に作った配布物」と制作順を付け加えないようにします。矢印を使う場合も、制作の前後を示すのか、単に共通箇所を示すのかが曖昧にならないよう相談します。

同じ封筒に、別の集合写真がもう一枚あったとします。催しとの関係が分からないなら、三点の組へ無理に加えません。元の封筒との対応は整理記録へ残し、冊子では掲載を保留するか、関係が未確認と分かる説明を付けるかを検討します。

資料を整理する記録と、冊子で読んでもらう説明を分ける

整理用の記録には、箱や封筒の番号、資料番号、確認に使った箇所、誰が何を説明したかを残します。一方、読む人に必要なのは、どんな催しで、この写真や原稿がどう関係するのかという入口です。整理メモをすべて紙面へ載せる必要はありません。

例えば「配布物に掲載された写真」と分かればよい箇所には、その説明を添えます。撮影日が未確認なら、開催日を撮影日のように書かず、分かっている情報だけにとどめます。本人の思い出を添える場合も、資料に書かれていることと、後から聞いた話を区別します。

小さな手書き文字や印刷物を一度に詰め込むと、説明を読むための余白が足りなくなる場合があります。取り上げる一節を選び、全体と拡大の配分を相談します。実際に読んでもらう大きさで何が見えるかは、紙面の試作や必要な出力で確認する事項です。

載せたい関係と、使える範囲をそろえて相談する

資料が手元にあることと、冊子へ載せられることは分けて確認します。写真に写る人、文章や写真の作成者、提供時の条件など、掲載に関わる確認事項を整理します。家族だけに渡すのか、地域の人へ配るのか、Webにも載せたいのかを具体的に伝えます。

相談には、対応を確かめた写真・原稿・印刷物の画像と、残したい出来事の説明があると話を進めやすくなります。まだ組合せが分からない資料は、そのまま未確認として伝えます。読めない文字や年代の特定を、冊子の制作で当然に解決できるものとは考えず、必要な確認と制作の範囲を分けます。

複写 HUKUSYAの作品集・カタログ・Web制作では、用意した画像と確認した原稿から、掲載順や説明、レイアウトをご相談いただけます。紙資料の撮影・スキャン、原稿整理、編集、印刷は、必要な範囲と費用をそれぞれ確認します。

ご相談・お見積もりの際は、どの出来事を誰へ伝えたいか、三点のどこまで関係を確かめたかをお知らせください。箱の中の資料を形式別に並べるだけでなく、確かめたつながりを読める一冊にする方法を考えます。

← コラム一覧に戻る

LET'S TALK / ご相談

作品や資料のこと、
ご相談ください

撮影・スキャン、作品集、Web制作など、
残したいものと、どのように使いたいかをお聞かせください。

ご相談・お見積もり
料金・納期ご相談・お見積もり