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英訳する前に、案内の日本語を整える――やさしい日本語で残す情報を選ぶ

読む人の言語と、日本語で確かめたい参加条件を整理します。架空の紙工作教室の案内文を短い文と項目へ直す例から、写真・読み仮名・補足と、必要な翻訳範囲を考えます。

青緑と珊瑚色、白の紙飾りと、同じ飾りの画像を載せた用紙HUKUSYA / JOURNAL

教室や地域の案内を外国人にも届けたいとき、今の日本語をそのまま英訳する前に、何を伝える文章かを整理してみましょう。長い説明に申込み方法や持ち物が埋もれていると、翻訳する範囲も、読む人が確かめる順番も決めにくくなります。

まず、参加に必要な情報を残し、短い日本語と写真、必要な補足を組み合わせます。そのうえで、どの言語の説明が必要か、どこを翻訳や通訳へ相談するかを、実際に読む人に合わせて選びます。

誰が、どんな日本語なら読めるかを考える

外国人向けと一括りにしても、普段使う言語や日本語の読みやすさは同じではありません。短い日本語なら読める人も、読み仮名が必要な人も、別の言語での説明が必要な人もいます。

今回届けたい相手について、主催者が分かることを整理します。英語が読めることを前提にせず、案内を受け取る人の使う言語や、読みにくい部分を確認しましょう。

  • 何を知ってもらい、どの行動につなげたい案内か。
  • 読む人が普段使う言語と、日本語を読む際の困りごとは何か。
  • 写真で補える内容と、言葉で正確に伝える条件は何か。
  • 分からないときに質問できる人や窓口はあるか。

出入国在留管理庁と文化庁の「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」では、読む人の言語背景や日本語能力に合わせた調節を示しています。情報を整理し、文章や表記を整えた後に、伝わるかを確認する考え方を、案内づくりでも参考にできます。

短くする前に、参加に必要な情報を選ぶ

文章を短くするときは、文字を削ることだけを目標にしません。内容、日付と時間、場所、費用、持ち物、申込みの方法など、その案内を使う人に必要な情報が残るかを確かめます。

団体の思いや活動の背景を伝えたい場合も、参加に必要な条件と分けて配置できます。最初に何をする案内かを示し、次に行動の条件、詳しく知りたい人への補足という順番を考えます。

元の原稿に必要な情報が足りなければ、主催者へ確認します。文章を簡単にするために、未定の日時や費用、受付方法を制作側で作り足さないようにしましょう。

紙工作の教室を案内する、自作の編集例

次は、ひらがなを読めて短い日本語で参加条件を確かめたい人を想定した、自作の架空案内です。日時、会場名、費用、申込み方法は例のための設定で、実際の募集案内ではありません。同じ条件を、長い文章と項目に分けた文章で比べます。

編集前:条件を続けて書いた文章

地域交流を目的とした紙飾り作りの体験会を2026年11月14日14時から15時に、はるの集会室で開催いたします。参加をご希望の方は11月13日までに教室の受付でお申し込みいただき、当日は材料費500円と、作品を持ち帰るための袋をご持参ください。

編集後:することと、参加条件を分けた文章

紙かみで、飾かざりを作つくります。

  • いつ:2026年11月14日にせんにじゅうろくねん じゅういちがつ じゅうよっか。午後ごご2時じから、午後ごご3時じまでです。
  • 場所ばしょ:はるの集会室しゅうかいしつ。
  • お金かね:材料ざいりょうのために、500円えんを持もってきてください。
  • 持もち物もの:作つくった物ものを持もって帰かえる袋ふくろ。
  • 申もうし込こみ:11月13日じゅういちがつ じゅうさんにちまでに、教室きょうしつの受付うけつけで申もうし込こんでください。

この例では、何をするかを先に置き、日時、場所、費用、持ち物、申込みを別の項目にしました。「ご持参ください」は「持ってきてください」のように、取ってほしい行動が分かる言い方へ整えています。

実際に使うときは、読む人に案を見てもらい、日時や場所、持ち物をどのように受け取ったかを確認します。この例の形を使うだけで、誰にでも伝わると判断するものではありません。

写真で伝える内容と、文章で残す条件を合わせる

作る物の写真や、会場の入口が分かる画像は、文章を補う方法として考えられます。何の写真かが分かる短い説明を添え、今の案内と画像が対応しているかを確認します。

たとえば、材料を紹介する写真があっても、そのすべてを参加者が持参するとは限りません。主催者が用意する物と参加者が持ってくる物を、写真と説明で見分けられるようにします。

日時、費用、申込みの期限などは、写真の印象で補えません。必要な条件を文章として残し、詳しい説明へ進む場所や、質問する窓口も合わせます。画像へ文字を詰め込み、読みにくい案内を増やさないようにしましょう。

読み仮名や区切りも、読む人と使う媒体で確かめる

読み仮名を付ける場合は、漢字と読みが対応し、行が近づきすぎないかを確認します。紙面では読めても、スマートフォンで小さくなったときに読みづらい場合があるため、実際に使う形で見直します。

言葉の区切りや、数字、日付と時間の書き方もそろえます。主催者が確認した日時や条件を変えずに、読む人が見つけやすい形へ整えることが大切です。

Webで翻訳機能を使う人も想定するなら、本文を画像だけに入れず、文字として読める案内を用意する範囲も相談します。読み仮名を付けた表示と、翻訳に使う原稿をどう扱うかは、使う環境と合わせて確認します。

必要な翻訳範囲は、残った困りごとから選ぶ

日本語を整理した後も、参加条件や詳しい説明が伝わりにくい場合は、必要な言語の翻訳や通訳を検討します。どの部分を別の言語で用意するかを決める際は、読む人が確かめたい内容を主催者と合わせます。

短い案内文だけを訳すのか、申込みの説明や問い合わせの対応も含めるのかで、準備する原稿と担当は変わります。日本語を簡単にしたことだけで、翻訳が不要になったとは判断しません。

読んだ人に確認する際も、「分かりましたか」だけで終わらず、いつ、どこへ行き、何を準備する案内として読めたかを聞く方法が考えられます。分からなかった点を直し、必要な補足や翻訳の相談へつなげましょう。

制作の相談には、元の案内と読む人の条件を伝える

複写 HUKUSYAへは、元の日本語原稿、使える写真、届けたい相手、参加に必要な確認済みの条件をお知らせください。案内紙・Web制作の案内をもとに、文章の順番や写真との対応、紙面と画面での見せ方を相談できます。

専門の翻訳や通訳が必要な部分は、必要な言語と内容を整理し、対応できる担当や範囲を個別に確認します。読む人への伝わり方を確認する役割と、原稿・画像を編集する作業も分けて合わせ、確認した内容から制作を進めましょう。

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