JOURNAL
スキャン解像度の決め方|dpi・画素数・印刷サイズの関係
何dpiで取り込むかは、原物の大きさと使うサイズから考えます。画素数の計算例、拡大印刷、保存用とWeb用の分け方、試し取り込みで見る箇所を整理しました。
公開日:2025-10-02
更新日:2026-09-27
執筆・編集:複写 HUKUSYA
-目安とは.png)
スキャン設定で迷ったら、最初に「何に使う画像か」を決めます。作品集に載せる画像、細部を拡大して調べる記録、Webで見せる画像では、必要な情報量が違うからです。解像度の数字を高くするだけでは、ピントや反射、原物のゆがみは改善しません。
dpiと画素数を分けて読む
スキャナーの設定で使われるdpiは、原物の一定の長さをどのくらい細かく取り込むかを表す目安です。一方、画像には「横何ピクセル×縦何ピクセル」という画素数があります。印刷時の画像密度はppiで表します。プリンターのインクの点を表すdpiとは意味が違うため、依頼先には数値だけでなく実寸と用途も伝えましょう。
例えばA4の紙を原寸で約300ppi相当の画像にする場合、必要な画素数は約2480×3508ピクセルです。これは計算例であり、どの作品もこの値で十分という意味ではありません。Adobeも、画像解像度とプリンターの解像度を区別して説明しています。プリント画像の解像度について
印刷する大きさから逆算する
計算の基本は「必要な画素数=印刷する長さ(mm)÷25.4×必要なppi」です。例えば幅210mmで300ppiなら約2480ピクセルになります。同じ画像を幅420mmに広げれば、画素数が同じ限り画像密度は半分です。小さな作品を大きなポスターへ使う場合は、原物を取り込む段階で拡大倍率を伝えてください。
必要なppiは印刷方式、用紙、見る距離にも左右されます。まず印刷先の入稿仕様を確認し、作品のどこを切り抜いて使うかも決めます。全体では足りていても、一部分を大きく使うと画素数が不足することがあるためです。
保存用は、残したい細部を試し取り込みで確認する
今はWeb掲載だけでも、後日作品集に使う予定があるなら、取り込んだ原画像とWeb用の縮小画像を分けて保管します。ただし、将来の用途を想像して最大設定にするだけでは、保管容量や処理時間が増えることもあります。
- 鉛筆の細い線や小さな文字が途切れていないか。
- 淡い墨や紙の色の違いが残っているか。
- 作品の端、サイン、裏面など必要な範囲が入っているか。
- 機器の補間で画素数だけを増やした設定になっていないか。
条件を変えたサンプルを同じ倍率で比較し、実際に使う大きさでも見ます。画面で拡大できることと、原物の情報を取り込めていることは別です。機器の光学性能、原物の平面性、撮影ならピントも合わせて確認します。
相談時に伝える四つの情報
原物の縦横寸法、最も大きく使う予定の寸法、用途、点数をまとめると、必要な仕様を相談しやすくなります。作品全体だけか、細部や裏面も必要かを書き添えると、撮り漏れも防げます。額装や傷みがある場合は、取り込み方法を先に確認してください。
保存形式は解像度とは別に決めます。TIFFとJPEGの使い分けも参考にしてください。複写への作品撮影・スキャンのご相談では、「何dpiか分からない」段階でも、原物の状態と利用予定からお知らせいただけます。




