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作品情報を整える手順|作者名・制作年・寸法の確認と表記
展示、図録、Webで表記が食い違わないように、作品情報の根拠を確認して整えます。推定年や仮題、額寸と画寸の区別、公開原稿に切り出すときの点検を紹介します。
公開日:2025-10-09
更新日:2026-09-27
執筆・編集:複写 HUKUSYA

同じ作品なのに、展示札と図録で作者名の漢字や制作年が違う。こうした食い違いは、別々の担当者が手元の資料から原稿を作ると起こりやすくなります。先に確認済みの作品情報を一つにまとめ、そこから用途別の原稿を作りましょう。
作品名と作者名は、根拠とセットで確認する
本人からの申告、作品の表裏にある記載、過去の目録など、どの資料を根拠にしたかを記録します。作者名の異体字、雅号、読み方は自動変換に任せず、確認できた表記を残してください。読みが分からない場合は、無理にふりがなを付けず確認待ちにします。
無題の作品と、まだ題名を調べていない作品は違います。仮に付けた呼び名なら「仮題」と分かるように記載しましょう。過去の目録と作者の申告が異なる場合も、すぐにどちらかを削除せず、情報の出所と確認した経緯を残すと後から説明できます。
制作年は確定と推定を混ぜない
作品に年が記されている場合は、記載内容を確認し、必要ならその部分の写真を残します。年の範囲しか分からないときや年代の推定しかできないときは、その状態を表示します。表の入力形式に合わせるためだけに、適当な一月一日を入れることは避けてください。
制作年、撮影日、寄贈日、展示年は別々の情報です。データを整理した年を制作年へ入れると、後に誤った記録として使われるおそれがあります。「不明」「未確認」の扱いを決め、空欄だけでは意味が伝わらない項目に注記を付けましょう。
寸法は、何をどの順序で測ったかを残す
平面作品では、作品そのものの寸法と額の外寸を分けます。立体作品では高さ・幅・奥行などの順序と単位を表の見出しに示します。台座を含むか、組作品の各部分か全体かも明らかにしてください。寸法の順序は提出先の指定がある場合に合わせます。
弱った紙や額装作品を、採寸だけのために無理に外す必要はありません。安全に確認できた範囲と未確認の範囲を記録します。撮影や輸送の見積もりには、作品寸法に加え、梱包後の大きさや重量が必要になる場合があるため、用途に応じた情報を用意します。
素材・技法と、見て分かる特徴を区別する
専門的な素材名が分からないとき、外観だけで断定しないようにします。作者の申告や資料にある表現を残し、確認できていない部分はその旨を記します。所蔵者、作品の作者、写真の撮影者も異なる役割として別々に管理してください。
公開原稿へ整えるときは、同じ意味の表記をそろえつつ、元の情報を失わないようにします。例えば単位の統一はできますが、作品固有の題名を読みやすさだけで改変することは避けます。修正した箇所と確認者を記録してから、確定版を制作担当へ渡します。
公開用の情報だけを切り出す
保管場所や連絡先まで含む管理台帳を、そのままWebへ載せないでください。公開する項目、名前の表記、画像の使用範囲を確認し、キャプション・図録・Web用の原稿をそれぞれ作ります。作品IDが共通していれば、原稿の訂正がどの作品に関するものか分かります。
項目のまとめ方は作品台帳の作り方、展示札の具体例は作品キャプションの書き方で紹介しています。情報を整えてから写真と結び付けると、展示後の再利用でも確認をやり直す負担を減らせます。




