展示会の写真と配布資料で、出展の歩みをまとめる
出展年の一覧から、会場での見せ方が読める冊子へ。二年の会場写真と配布資料を組にし、資料の言葉から短い説明を添える見開きを考えます。
HUKUSYA / JOURNAL

周年の社内冊子や、新しい社員へ渡す会社の記録。過去の展示会への出展を紹介しようとすると、年ごとの会場写真が候補に挙がります。写真を並べて年を添えたものの、「その年に何を見せていたのか」は、まだ説明しにくいことがあります。
そこで会場写真と、その出展で配った資料を一組にしてみます。会場で見せた物と、持ち帰って読んでもらうための言葉。その両方から出展を読むと、年の一覧を、一つの展示の内容が分かるページへ進められます。
写真と配布資料を、同じ出展の組にする
まず、会場写真と配布資料が対応する出展を選びます。同じ年に複数の展示会へ出ているなら、展示名や会期まで確かめます。年が同じというだけで、別の出展の写真と資料を組み合わせないようにします。
例えば、2023年と2025年の二組を扱う案を考えます。この案では、どちらも木製の低い台と高い台を紹介しています。会場写真と配布資料を合わせて読むと、二年で見せているものの違いが見えてきます。
2023年:台の形を見せる
2023年の会場写真には、低い幅広の台と、高い台が並びます。二台の上には物を置いていません。配布資料の見出しは「かたちを比べる」。図の下にも「低い展示台」「高い展示台」と書き、「高さの違う二つの台を並べています。形を比べてご覧ください。」と伝えています。

2023年の会場写真を拡大すると、二つの台を空の状態で見せていることを確かめられます。配布資料の言葉と結ぶと、この年のページに「台の形を見せる」という見出しを付けられます。
2025年:台に置くものを見せる
2025年の会場写真では、低い台に冊子、高い台に白い器を置いています。配布資料は「置き方を考える」と題し、図の下を「冊子を置く」「器を置く」にしています。「冊子と器を組み合わせて展示しています。置くものとの関係をご覧ください。」という文案も、写真に見える置き方と対応します。

2025年の会場写真を拡大すると、冊子と器を置いた二台が見えます。ここでは「台に置くものを見せる」という見出しで、2023年との違いを読む構成にします。
見開きでは、展示の見せ方を比べる
この二組から、社内向け冊子の見開きを組んでみます。左に2023年、右に2025年。年と会期、会場写真、配布資料、短い説明を同じ順序で置きました。

携帯向けに組んだ紙面を拡大するときも、2023年の一組、2025年の一組の順で読みます。写真と配布資料を離さず、説明との関係を保ちます。
会場写真を同じ大きさで置いたのは、台と、その上にある物へ目を向けてもらうためです。配布資料は表題や会期を含む全体を残し、会場写真の下に置きました。台の図と説明が、資料の中でどう組まれているかも読めます。会場と配布資料が何を一緒に伝えているかを読みます。
2023年の説明は、「低い台と高い台を、上に物を置かずに見せる。配布資料も二つの形を並べ、『形を比べてご覧ください』と伝えている」。2025年は、「低い台に冊子、高い台に器を置く。配布資料の『冊子を置く』『器を置く』と合わせて、置き方の紹介として読める」としました。
年を読むだけだったページに、形の紹介と置き方の紹介という具体的な内容が加わります。これなら、当時を知らない社員も、写真と資料を見ながら説明を追えます。
理由を足す前に、資料から言える文へ整える
短い説明を書こうとすると、二年の違いを一つの物語にしたくなることがあります。例えば「来場者の要望を受け、2025年から使い方の提案へ転換した」という文案です。
この二組には、来場者の要望や、見せ方を変えた理由を記した資料はありません。その文案を採ると、写真と配布資料で確かめた内容に、原因と変更の時期を足すことになります。
そこで「2025年の会場写真では、低い台に冊子、高い台に器を置いている。配布資料も『置き方を考える』と題している」と整えます。何を見てそう説明したのかが分かる文です。展示のねらいや変更理由まで紹介したければ、出展計画や当時の担当者の記録を別に探し、確認できた内容を加えます。
同じように、二年の見た目が違っても、新製品の発売や性能の向上、売上の成果までは分かりません。今回の見開きは、この二年の資料に残る紹介内容を読む範囲にしています。
自社の出展資料へ置き換えるとき
手元の資料では、まず比較したいことを一つ決めます。製品の見せ方、実演の場面、配布資料で取り上げた用途などです。その問いに関わる写真と配布資料を、対応が分かる二年から選んでみてください。最初から全出展を一つの見開きへ詰め込む必要はありません。
会期は配布資料や出展記録で確かめ、写真にも同じ出展と分かる表示や保管時の情報があるか照らし合わせます。会期の印字だけで、手元の写真がそのときのものだとは限りません。対応が分からない写真や、資料のない年は、別の記録で確かめてから組み合わせます。今回のように二年を選ぶ場合も、間の年に出展していなかったと推測して埋めないようにします。
冊子に使う写真と資料の原データは、頁へ配置したものと別に残します。写っている第三者や他社の表示、掲載できない情報、撮影者・資料制作者と使用する媒体も、社内の確認担当者へ伝えます。社内で配る一冊と、Webで公開するページでは、使える範囲をそれぞれ確かめます。
製品そのものの形や、古いカタログを使う媒体から考えたい場合は、古いカタログを周年事業に生かす|冊子・製品比較・展示のつくり方もご覧ください。会場の記録と製品資料、どちらに目を向けるかで、冊子の中心を選べます。
紙の資料から、社内で読む一冊へ
紙で残る配布資料をデータ化し、保管している会場写真と組み合わせて冊子にすることもご相談いただけます。資料の撮影・スキャン、年代や掲載資料の整理、構成・編集の範囲は、企業資料のデータ化と活用でご案内しています。お持ちの画像からの冊子づくりは、作品集・カタログ・Web制作をご覧ください。
資料の種類と分かる範囲の数量、社内で誰に渡す一冊か、写真や配布資料の状態をご相談・お見積もりでお知らせください。掲載順や説明文、ページ数が未定でも、使い道から整理できます。編集・印刷など追加制作の範囲と費用は、撮影・データ化と分けて確認します。



