本人の作品集を贈りたいとき、作品選びと贈り手の工夫を分ける
家族へ作品集を贈るとき、載せる絵や名前、渡す相手は作者に確かめ、表紙や紙面は贈り手の工夫へ。四作品を使って、一冊の作り方を考えます。
HUKUSYA / JOURNAL

家族の絵を作品集にして贈りたい。そんなときは、載せる作品と題名・作者名、渡す相手を本人に確かめ、その内容を使って表紙や紙面を考えます。残したい絵は作者が選び、贈り手は一冊の仕上がりや贈る場面へ工夫を向ける。その分け方を、四つの絵から考えます。
四つの絵を使い、本人が選ぶ内容と、贈り手が考える紙面を分けた作品集の編集例を考えます。
四つの絵を、作者に見てもらう見開きへ
この案では、《朝の道》《雨あがりの道》《庭の枝》《窓辺の花》の四点を載せ、作者名を「はる」とします。冊子を渡す相手は家族。描き途中のページは加えず、この四点を一冊の掲載内容として組みます。

左には道の二点、右には庭と窓辺の二点を置きました。作品が小さな候補一覧に並ぶだけでなく、どの絵をどの題名で載せるかを、ページのまとまりとして見てもらう形です。
実際の制作では、載せたい絵を作者に選んでもらい、題名と作者名も一緒に確かめます。家族だけに見せたいのか、友人にも渡したいのかによって、必要な部数と配布先が変わります。冊子をWebにも載せたい場合は、その希望も別に伝え、掲載する範囲を作者と相談します。
描き途中のページや、本人がまだ人に見せていない絵を、贈り手の判断で足す必要はありません。本人が選んだ内容で、どんな一冊にするかを次に考えます。
選んだ四点から、贈る表紙を考える
表紙には、見開きの左上に置いた《朝の道》を使います。道の曲がり方や紙の余白を保ち、題を「道と庭の絵」、作者名を「はる」としました。選ばれた作品と表記を引き継ぎながら、生成りと落ち着いた青緑で一冊の入口を整えます。

贈り手が添えるひとことは、次の一文です。
いつも描いている絵を、家族で見返す一冊に。
贈る理由を長い作者紹介にするより、何を一緒に見返したいかを短く添える案です。表紙の絵や紙面の色、包み方、渡す日にも贈り手の楽しみを残せます。題名や名前を変えたいときは、見せ方の工夫と同じ扱いで進めず、作者へ確かめます。
作者に見てもらう時間を、贈る日までの予定に入れる
この案では、部数と贈る日はまだ決めていません。家族の誰に渡すかを挙げてから部数を考え、希望日があれば制作先へ最初に伝えます。
撮影や紙面制作、印刷の時間に加えて、作者が作品と表記を見られる時間も必要です。贈る日から逆算するときは、どの段階で何を見てもらうかを制作先と相談します。日程を決めたあとで、確認する時間だけを省く進め方にしないことが大切です。
完成前には、選んだ四作品、題名と作者名、配布先が本人の希望と一致するか、もう一度見てもらいます。表紙の雰囲気だけで確認を終えず、中に載せた絵まで見てもらう予定を入れます。
手元の画像と、贈りたい一冊を伝える
相談するときは、掲載したい作品全体の画像と、題名・作者名の原稿を用意します。元の画像データを残し、撮影が必要な作品と、すでに画像がある作品を分けて伝えると、依頼する範囲を考えられます。新たに撮る作品は、原物の寸法や状態、額装の有無も相談します。
複写の作品集・カタログ制作では、お持ちの画像から、掲載する作品、順番、説明文、紙面の構成を相談できます。原稿整理や校正、撮影、印刷はそれぞれ範囲と費用を確認します。画像を大きく使えるかも、元データと希望する掲載サイズを見てからの相談です。
絵に家族の思い出の文章も添えたい場合は、作品に添える短い文章の考え方も参考になります。今回の一冊では、まず作者が選ぶ掲載内容と、贈り手が考える表紙・紙面をそろえることから始めます。
載せたい絵、見てもらいたい家族、手元の画像、希望する冊子の大きさや贈る日を、ご相談時にお知らせください。作者に見てもらう予定も含めて、撮影と作品集の制作を相談できます。



