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図書館に同じ資料の画像がある 手元の原物も撮る必要はある?

公開画像で足りる内容・版の情報と、手元の一冊にしかない書き込みや付属紙を分けます。既存画像、原物の撮影、併用の三案から、今回撮る必要のある箇所を考えます。

花と葉の図版がある二冊を開き、左の冊子だけに鉛筆の印と葉を描いた付属紙を添えている。HUKUSYA / JOURNAL

手元の古い本や地域資料と同じ題名の画像を、図書館のサイトで見つけた。すでに読める画像があるなら、自分の資料を撮影し直す必要はあるでしょうか。

まずは、資料の内容を読んだり紹介したりしたいのか、手元にある一冊の姿を残したいのかを分けてみましょう。必要な内容と版、収録範囲、利用条件が合う既存画像を使う案も、書き込みや付属紙を含めて自分の原物を撮る案もあります。

同じ題名でも、同じ版・同じ一冊とは限らない

題名が同じ本でも、発行年や版が違い、本文や図版が変わっている場合があります。まずは公開画像の資料情報と、手元の表紙や奥付などを比べます。題名が一致しただけで、同じ版だと決めないことが出発点です。

同じ版の本が確認できたとしても、書き込み、印、表紙の状態、挟まれた紙などは一冊ごとに違うことがあります。ほかの所蔵者の一冊を撮った画像では、手元の一冊の特徴までは残せません。

逆に、本文の内容を読みたいだけなら、手元の紙の傷みまで撮り直す必要があるとは限りません。何を使いたいか、何を記録として残したいかを先に言葉にすると、撮影を頼む範囲を考えやすくなります。

同じ本文の二部で、内容と一冊の特徴を比べる

「庭の記録」という、自作の冊子の例で考えます。本文の一節は「道ばたの花を見つけたら、形と色を記録する。見つけた場所と、気づいたことを分けて書き留める。」とします。

同じ本文と図版を使う二部をAとBと呼び、Aだけに鉛筆の印と付属紙がある場合を比べてみましょう。本文が共通でも、Aの特徴を残すためにはAを見る必要があります。

「庭の記録」二部の、共通する内容と一冊ごとの特徴
比べるところ 二部の構成案での違い
本文と図版 AとBで同じ内容を使う。内容を読む目的なら、必要な箇所が読めるかを確かめる。
版を示す情報 同じ版として考える例。実際の本では、発行年や版などを資料情報と照合する。
鉛筆の書き込み Aだけに鉛筆の印がある。Bの画像から、Aの書き込みやその位置は記録できない。
挟まれた付属紙 Aだけに葉を描いた小さな紙がある。冊子の本文とは区別して、紙そのものと位置を考える。

この例の鉛筆の印や葉の紙から、誰が、いつ、どんな思いで残したかまでは分かりません。実際の資料でも、写っている特徴と、その由来について確認できたことを分けて記録します。

公開画像の対象・版・範囲・利用条件を確かめる

既存画像を使う案では、公開ページで次の点を確認します。一覧の小さな画像だけで判断せず、必要な資料と画像の情報へ進みます。

  • 対象:同じ題名だけでなく、著者や発行者、資料を識別する情報が合うか。
  • 版:発行年や版など、今回使いたいものと対応するか。
  • 範囲:本文だけでなく、必要な表紙、裏表紙、余白、付属物なども収録されているか。
  • 見え方:今回使う文字や図版を、必要な大きさで読めるか。
  • 利用条件:今回の冊子やWeb掲載へ使えるか、出典などにどんな表示が必要か。

国立国会図書館のウェブサイトのコンテンツの転載案内には、デジタルコレクションの利用したい画像ごとに公開範囲を確認する手順が示されています。画像を閲覧できることと、今回の用途へ使える条件を分けて確かめるための参照先です。ほかの公開元については、その資料ページと利用案内を確認します。

具体的な画像を選ぶ段階で、対象のページ、巻や号、使う画像の範囲を残しておきます。今回の例では、図書館の画像を実際に選び、利用できると判定したものではありません。

既存画像・原物撮影・併用から、目的に合う案を選ぶ

必要な内容を、既存画像で読む・使う

目的に合う版と収録範囲がそろい、今回の使い方に合う条件を確認できたなら、既存画像を使って編集する案を考えられます。自分の一冊の状態を記録する必要がなければ、新たな撮影を省くことも選択肢です。

制作先へは、使いたい資料ページと必要な箇所、冊子やWebのどこへ載せるかを伝えます。画像を取得できる方法や、掲載に必要な確認が済んでいる範囲も共有します。

手元の原物の特徴を撮る

表紙の姿、鉛筆の書き込み、挟まれた紙などを残したい場合は、手元の原物を撮る範囲を相談します。全ページが必要なのか、表紙と特徴のあるページ、付属物を中心にするのかを分けて考えられます。

傷みや綴じの状態で開きにくい資料は、無理に平らにせず、その状態を先に伝えます。付属紙も、取り外したり順番を変えたりする前に、現在の位置をどう記録するかを相談します。撮影だけで傷みが直ると考えないようにします。

内容の参照と、一冊の記録を併用する

本文を読む画像には利用できる公開画像を使い、手元の書き込みや表紙は自分の原物から残す案もあります。それぞれの役割と出所が分かるようにして使います。

たとえば、公開画像から読む本文と、手元の原物の書き込みを写した画像を並べるなら、どちらがどの資料から得たものかを添えます。別の個体の画像を、手元の一冊の撮影記録として扱わないことが大切です。

公開ページと、手元で残したい箇所をお知らせください

最初の相談には、見つけた公開ページ、手元の資料の種類、作りたい冊子やWebの使い方をご用意ください。「内容を読めればよい」「この書き込みも残したい」「表紙や付属紙を含めて一冊の姿を残したい」と、優先したいことを添えると相談が進みます。

複写 HUKUSYAの地域資料の整理・データ化と冊子制作では、手元の資料の複写と、使える既存画像を組み合わせる編集をご相談いただけます。必要な内容と一冊ごとの特徴を分け、今回撮る箇所と編集する範囲を一緒に整理します。公開画像の利用条件や必要な許諾の確認についても、済んでいる範囲と残る確認をお知らせください。

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