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本人と家族の希望が違うとき、作品の残し方をどう選ぶか

本人は作品を減らしたいけれど、家族は残したい。原物・撮影・冊子を渡す相手・Web公開を作品ごとに分け、希望が一致した二作品を見返す紙面へ移す案を紹介します。

明るい机の上で開いた作品集。左に花の絵、右に青いカップと梨を置き、紙の四辺と短い呼び名を余白の中に見せる。HUKUSYA / JOURNAL

「作品は減らしたい」と思う本人と、「家族の絵を残しておきたい」と思う家族。住まいを整理する前に話してみると、同じ「残す」の中に、原物を持ち続けること、写真で見返すこと、親戚にも見せることが混ざっている場合があります。

作品ごとに、原物をどうするか、写真を残してよいか、その写真を誰へ見せるかを分けて考えると、撮影や作品集づくりで進められる範囲が見えてきます。ここでは、意思を伝えられる描き手本人と家族が、三作品の残し方を考える案を見ていきます。

一枚ごとに、原物と写真の希望を分ける

例えば、三作品を前に、次のように希望が分かれているとします。「花の絵」「青いカップと梨」「雨の小道」は、この案で絵を見分けるための呼び名です。

三作品の本人と家族の希望から残し方を選ぶ。花の絵は原物を家族へ、花とカップの二作品は本人と受け取る家族の作品集へ。雨の小道は撮影・掲載を進めない。親戚への配布は相手を確認してから、Webへは三作品とも載せない。
原物、撮影、冊子を渡す相手、Web掲載を作品ごとに考える。縦の図を大きく見る

「花の絵」:原物を受け取る人と、画像で見返す人

本人は「原物は手放してもよいけれど、絵は見返したい」、家族は「この一枚は原物ごと残したい」と希望しているとします。この場合は、原物を置く場所を確かめた家族が受け取り、本人にも画像を残す方法を考えられます。

この案では、原物は受け取る家族へ渡し、写真は本人とその家族が見返すための作品集へ使います。本人が原物を持ち続けなくても、絵を見る機会を残せる構成です。原物を誰が持つかと、写真を誰が見返すかを分けて決めています。花の絵の全体を見る。

「青いカップと梨」:家族の範囲を具体的にする

本人は「家族と見返してよい。Webには載せない」、家族は「親戚にも作品集を渡したい」と希望しているとします。「家族に見せる」という言葉だけでは、どこまで配ってよいか決めきれません。

この案では、まず本人と原物を受け取る家族の二人に、花とカップの作品集を一部ずつ渡す範囲で進めます。親戚への配布は、誰に渡すかを本人と確かめてから考えます。カップの原物を誰が受け取るかは未決定のまま、撮影と冊子の範囲だけを決めています。青いカップと梨の全体を見る。

「雨の小道」:写真を残すことにも一致しない

本人は「原物も画像も残したくない」、家族は「写真だけでも見返せるように残したい」と希望しているとします。写真にすれば話がまとまる、と決めつけることはできません。本人の希望は、原物だけを減らすこととは違うからです。

この案では、雨の小道の撮影と作品集への掲載を進めません。家族のためという理由で、本人に知らせず写真を残す方法も選びません。原物の扱いは別に確認する必要があり、撮影の対象から外したことを、そのまま処分の決定にはしない考え方です。

一致した二作品を、見返す紙面にする

花とカップを二人の作品集へ載せる範囲が決まったら、その二作品で紙面を組みます。左に花、右にカップを置いた見開きでは、絵の全体と紙の余白を見せ、呼び名だけを短く添えました。題名や制作年が確かめられていない情報を、写真から推測して足してはいません。

左のページに窓辺の花の絵、右のページに青いカップと二つの梨の絵を同じ大きさで置いた見開き。各作品の紙の四辺を残し、下に呼び名を添える。
この案で載せる二作品。呼び名は左が「花の絵」、右が「青いカップと梨」。携帯向けの見開きを大きく見る

本人と受け取る家族が一部ずつ持つなら、原物が別の家へ移っても、同じ二作品を見返す冊子が手元に残ります。撮影を望まない雨の小道を無理に加えたり、載せない作品のために空いたページを作ったりせず、今回選べた作品を一緒に眺める見開きにしています。

明るい机の上で開いた作品集。左のページに花の絵、右のページに青いカップと梨を置き、両方の作品全体と呼び名を余白の中に見せる。
二人で見返す作品集の案。載せる作品と渡す相手を決めてから、紙面へ移す。

絵の画像と残したい情報がそろうと、こうした見開きや一冊の構成を相談できます。掲載作品、説明文、部数を決めるときの詳しい内容は、作品集・カタログ・Web制作の案内をご覧ください。

冊子を渡す相手と、Webに載せる範囲を確かめる

二人へ作品集を渡すことと、親戚へ配ること、誰でも見られるWebへ載せることは、それぞれ確かめます。この案のカップの絵は、二人の冊子には載せますが、親戚への配布は渡す相手を確かめるまで増やさず、Webには載せません。

次の機会に配布先を増やしたくなったときも、最初に作った冊子の範囲をそのまま広げず、作品・相手・媒体を本人と具体的に相談します。作品画像と一緒に、誰へ渡す範囲で決めたかを短く残しておくと、後から何を確認する必要があるかを見返せます。

原物を手渡す際の記録は、家族へ渡す作品に添える記録で、作品と由来を結び付ける紙面を紹介しています。画像を家族が探せる形で渡す方法は、家族が使える作品フォルダーをご覧ください。

撮影と作品集は、決めた範囲から相談する

相談するときは、撮影を希望する作品と、その画像を誰がどの形で見返すかを伝えます。今回のように「この二作品を、本人と受け取る家族の作品集へ」と範囲が分かれば、作品の撮影と紙面の編集を具体的に考えられます。原物の行き先や、別の作品の扱いがまだ決まっていない場合も、決めたことと未決定のことを分けて伝えます。

作品の点数・大きさ・状態と、原物が手元にある時期もお知らせください。家族の作品をデータで残す方法は、作品の撮影・スキャンの案内で確認できます。残したい二作品の撮影や、それを使う作品集について、ご相談・お見積もりへご相談ください。

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