導入事例をカタログへ載せるとき――一件の条件と、標準の提供範囲を混ぜない
導入事例で実施した個別の作業と、現在の標準内容・個別相談事項を分けます。実績数値を使わない架空の構成例から、写真と説明、一般案内の配置と、掲載前に確認する担当・資料を整理します。
HUKUSYA / JOURNAL

カタログへ導入事例を載せるとき、その依頼で行った特別な対応まで、普段のサービスに含まれるように読まれることがあります。写真の近くに「撮影から原稿作成、冊子制作まで対応」とだけ書くと、どこまでがその案件の話なのか分かりにくくなります。
事例の条件と実施内容、現在案内している提供範囲、個別に相談することを分けて説明しましょう。読む人が、自分の依頼に当てはまるかを考えられるよう、事例から現在のサービス案内へつなぎます。
まず、その事例で何を引き受けたかを確かめる
事例原稿は、写真に写っているものから仕事の範囲を推測せず、当時の依頼内容や納品物、確認できる記録をもとに整理します。主な作業と、追加で引き受けた作業を分けておくと、紹介文へ何を書くか決めやすくなります。
- 対象と目的:何の資料や製品を、どんな用途のために扱ったか。
- 実施した作業:撮影、資料整理、原稿、編集、制作など、実際に引き受けた範囲。
- その案件の条件:個別の仕様、追加した作業、依頼側で用意したものや担当した仕事。
- 掲載できる内容:顧客名、画像、説明、実施時期について、確認できた範囲。
写真に完成した冊子が写っていても、企画や原稿、印刷をすべて同じ会社が担当したとは限りません。誰が何を行ったかを確認し、分からない担当や成果を、文章の流れに合わせて補わないようにします。
現在の標準内容は、事例と別の資料で確認する
過去の一件で実施したことが、そのまま現在の標準内容になるわけではありません。いまのサービス資料や見積もりの条件と照合し、通常の依頼で含むと確認できた作業、個別の相談になる作業を分けます。
提供する担当、仕様、確認回数、納品物などが変わっている場合もあります。事例には当時行った内容を残し、そのまま今も同じ条件で引き受けるとは読まれないよう、現在の案内を別に置きます。
標準内容がまだ社内で決まっていないなら、編集担当だけで「含まれる」と書き切らず、案内を確認する人へ戻します。個別見積もりの作業を、一律のセットとして紹介しないことが大切です。
架空の構成例で、事例と案内を分けてみる
ここでは、紙の製品カタログを画像化する依頼に、説明文の編集を追加したという架空の構成を考えます。社名や実績数値を使わず、情報をどこへ分けるかを見てみましょう。
事例へ載せる情報
- 目的は、過去のカタログを、会社の歩みを伝える小冊子で紹介すること。
- 対象のカタログを画像化する作業と、掲載用の説明文を整える作業を組み合わせる。
- 説明文の編集は、その依頼のために個別に追加した範囲として扱う。
この構成例では、カタログの画像化に加え、小冊子へ載せる説明文の編集を個別の依頼として組み合わせています。掲載する資料と説明の範囲をそろえて、一件の内容を紹介します。
実際の事例原稿へ置き換えるときは、ここに書かれた作業を本当に実施したか、どこまで掲載できるかを確かめます。架空の構成を、そのまま実績として載せるものではありません。
現在のサービス案内へ載せる情報
- 撮影・画像納品:対象資料と写す面、納品仕様など、依頼する範囲を確認する。
- 説明文の編集:必要な場合に、対応する作業と担当、費用を個別に確認する。
- 小冊子の制作:構成、デザイン、印刷など、どこまで依頼するかを分けて相談する。
このように分けると、写真と事例の説明は「この依頼で組み合わせた仕事」を伝え、一般の案内は「次の依頼で確認する範囲」を示せます。実際に標準として含む内容がある場合は、その確認済みの範囲だけを、一般案内へ明記します。
写真の説明と見出しも、案件の範囲にそろえる
本文で区別できていても、写真の説明や大きな見出しだけが広い提供範囲を約束することがあります。「一式で対応」のような言葉を使うなら、どの作業を指すかが、その近くで分かるようにします。
完成物を見せる写真には、何を紹介しているかと、自社が担当した範囲を対応させます。写真の中に別の会社や依頼側が用意したものがあれば、それを自社の制作範囲へ取り込まないよう、説明を確認しましょう。
顧客の会社名や担当者の言葉を載せる場合も、画像の使用確認だけで説明文まで確認済みと扱わず、掲載する媒体と範囲をそろえます。非公開にする情報があれば、写真と本文の両方に残っていないかを見直します。
一件の条件を、自分の依頼へ読み替えられる案内にする
事例を読む人は、同じような依頼ができるかを知りたいはずです。事例の後には、現在相談できる内容と、自分の条件で確かめる項目を置きます。
たとえば、対象資料の種類と量、作りたいもの、渡す相手、希望する仕様、依頼側で用意する原稿や画像です。事例と違う条件があると分かれば、その違いを相談の入口にできます。
過去の事例でかかった期間や、行った特別対応を、別の依頼でも同じようにできると受け取られないかも確認します。実施したことを具体的に伝えながら、現在の対応可否や費用は、今回の条件で確かめる案内につなげましょう。
掲載前は、実施内容と現在の案内を別々に確認する
事例を知る担当者には、作業や納品物、写真の説明が当時の内容に合っているかを確認してもらいます。現在のサービスを案内する担当者には、標準内容と個別相談の区別が正しいかを確認してもらいます。一人が兼ねる場合も、見る項目を分けます。
- 事例の対象と、自社が実施した作業が対応しているか。
- 個別に追加した作業が、標準内容のように書かれていないか。
- 現在も案内できる範囲と、確認が必要な条件を分けたか。
- 顧客名、画像、説明と利用媒体の確認をそろえたか。
- 事例から、今の相談窓口と準備する情報へ進めるか。
Webと冊子へ同じ事例を使う場合は、更新できる範囲も合わせます。冊子に載せた当時の事例を残しつつ、現在のサービス案内をどこで確認できるかが分かるようにします。
編集の相談には、事例資料と現在の条件を一緒に用意する
複写 HUKUSYAの企業資料の撮影・編集の案内では、撮影した画像を受け取る依頼と、内容の整理・編集や冊子制作を含む依頼を分けて相談できます。一律のセットとせず、必要な作業と担当を確認して進めます。
導入事例を整えるときは、掲載確認が取れた写真と原稿、実施した作業の記録、現在の提供条件、まだ確認中の項目を分けてお知らせください。カタログ・冊子制作の案内をもとに、原稿と画像の対応、事例と一般案内の配置、校正や更新の範囲を相談します。



