旧図面の一部を周年冊子に載せる 図番・時点・位置を添える
旧図面の一部を周年冊子で紹介する際、保存する全図と掲載する抜粋を分け、図番・検討時点・位置を添える方法を示します。架空図面の編集例で、社内確認と相談に必要な資料も整理します。
HUKUSYA / JOURNAL

周年冊子で旧図面の一部を紹介するときは、保存する全図を残し、公開できる部分を別の掲載画像にします。その抜粋には、図番・検討時点・全図内の位置を添えます。切り抜きだけで終わらせず、何の検討図の、どの部分を見ているのかが分かる紹介面に整えます。
「この赤い注記を載せたい」と決まっても、注記だけでは、何を変えようとしていたのかが伝わりません。注記が指す形も一緒に残し、現在の製品を示す図なのか、過去の検討案なのかを区別して説明します。
紹介したい注記と、その指す形を一緒に選ぶ
まず、冊子で伝えたいことを一つ決めます。仕切りの工夫を紹介するなら、赤い言葉だけを大きくするのではなく、矢印の先にある仕切りと周りの断面も掲載範囲へ入れます。注記と対象の形がそろっていると、言葉の向け先を図からたどれます。
以下は、自己制作の架空図面G-18《机上小箱の仕切り案》を使った編集例です。右側の断面にある「仕切りを浅く」という赤い注記と、矢印が指す中央の仕切りを一緒に抜粋しました。実在する企業の記録や、現在の製品仕様を示す資料ではありません。
保存する全図と、冊子へ載せる画像を分ける
全図には、掲載する部分の外にも、図番、別の形、検討時のメモなどが入っています。元の全図はそのまま保管し、冊子用の抜粋を別に作ります。掲載のための切り抜きで、保存する元画像を上書きしないようにします。
公開しない記載がある場合は、企業側が定めた範囲から掲載画像を作ります。この例では、全図右側の断面を抜粋し、左側の配置や内部メモを紹介面へ入れていません。全図内の位置を示す図も、外枠と掲載範囲だけを別に描いています。
保存する原資料と、冊子へ渡す画像は、見せる相手と使い道が違います。ジャパンサーチのメタデータ連携ガイドラインでも、資料の情報、プレビュー、コンテンツで公開する範囲を分けて扱っています。ここでの全図と抜粋の分け方は編集上の提案であり、個別の図面を公開できるかどうかは、その企業で確認します。
抜粋の外に落ちる番号・時点・位置を添える
右側を切り抜くと、全図の上部にあった図番と「検討案A」の表記が画像の外へ落ちます。そこで、紹介面には「図番 G-18/検討案A」と添え、全図右側の断面を紹介していることを位置図で示します。抜粋の画像と、その出所を説明する表記を一組にします。

実際の資料では、図番や資料名に加え、原図に記された日付、版、検討中・改訂前などの状態を確かめます。年月が分からなければ、分からないまま残します。注記があることだけで、実際にその変更が採用されたと説明しないことも大切です。
説明を添えるときは、図から読み取れることと、確認した資料に基づくことを分けます。「この案で仕切りを浅くする検討が記されている」と「製品の仕切りが変更された」では、必要な根拠が違います。後者を紹介するなら、採用されたことを確認できる別の資料が必要です。
公開用の出力と、社内で確認する人をそろえる
掲載範囲を決めたら、相手へ渡す掲載用ファイルを実際に開きます。赤い注記、矢印、断面がそろっているか、図番と検討時点の表記が対応しているか、全図内の位置が分かるかを確認します。編集画面で見ていた範囲と、書き出した画像の範囲を照らし合わせます。
社内の確認には、掲載画像、図番と時点の表記、位置図、冊子で添える説明文をまとめて出します。図面の内容を確認する人と、公開範囲を決める人が違う場合は、それぞれの担当をそろえます。誰が何を確認したかが分かる状態で、冊子の原稿を確定します。
冊子の掲載サイズで注記が小さくなる場合には、図を開いて見られる画像も用意する、説明を通常の本文にも載せるなど、読む場面に合わせて組みます。画面の見え方と紙への出力は別に確認し、必要な印刷・校正の範囲を制作前に相談します。
周年冊子に載せる資料の編集を相談する
相談するときは、資料の寸法と状態、紹介したい注記や部分、分かっている図番と検討時点を伝えます。冊子を誰に渡すのか、どこまで公開するのか、社内で原稿と掲載範囲を確認する担当も添えると、残す全図と載せる抜粋を整理できます。
複写の企業の資料活用の案内では、資料の撮影・スキャンと、その画像を冊子やWebへ使う編集を相談できます。データ化と誌面編集、印刷や公開の範囲は、資料と用途を見ながら個別に確認します。
旧図面を周年冊子で紹介したい場合は、残したい全図と、紹介したい部分をお知らせください。公開できる範囲と社内の確認先をそろえ、図面の一部がどの検討図のどの場所なのかを読める紙面へ整えます。



