古い資料の階層図を冊子に載せる 一段下を次の手順にしない
古い分類図を冊子へ載せ直す際は、親子の所属を見出しと枝で保ちます。公表された五分類を例に、原欄との対応と別頁へ分ける際の戻り先を示します。
HUKUSYA / JOURNAL

周年冊子へ古い分類図を載せ直すとき、紙面に合わせて項目を縦に並べるだけでは、上から順に実施する手順に見えることがあります。まず原資料が示す親子の所属を確かめ、その関係を見出しと枝で残します。下位の分類へ進むことと、次の作業へ進むことを混ぜないための編集です。

並べ直す前に、線が何を示すかを確かめる
社内に残る製品分類図には、上位と下位の関係を示すものも、作業の流れを示すものもあります。紙面上で下に置かれていることだけから、後の工程だと判断しないようにします。表題、凡例、前後の説明を読み、資料を作成・管理する担当者へ、各項目の所属を確認してください。
分類か工程かが分からない図は、形だけを整えて公開する前に、その意味を確かめます。所属が確認できない項目を、編集側で似た名前の分類へ入れてしまうと、元の資料にない関係ができてしまいます。
分類の親子を、同じ親へ戻せる形にする
所属を示す図なら、親分類から子分類への枝と、階層名をそろえて表示します。原資料にない工程の矢印や「手順1、手順2」といった番号を足さず、同じ階層の項目は同じ意味の見出しで扱います。原コードに数字が使われている場合も、作業の順番へ読み替えません。
例えば、公表資料の日本標準産業分類には、大分類・中分類・小分類の欄があります。ここでは令和5年(2023年)7月改定版の五項目を使い、原欄の所属を冊子の紹介図へ移す考え方を示します。産業・事業所を分類する資料の一部であり、企業の製品分類や製造工程を表すものではありません。[1]
| 階層・原コード | 名称 | 上位の分類 |
|---|---|---|
| 大分類 E | 製造業 | この抜粋の最上位 |
| 中分類 09 | 食料品製造業 | E |
| 小分類 091 | 畜産食料品製造業 | 09 |
| 中分類 10 | 飲料・たばこ・飼料製造業 | E |
| 小分類 101 | 清涼飲料製造業 | 10 |
畜産食料品製造業の上位は09 食料品製造業、清涼飲料製造業の上位は10 飲料・たばこ・飼料製造業です。091から101へ順に進む関係ではありません。五項目を縦長の面へ移しても、この所属を保ち、09や091の先頭のゼロも残します。

出典:e-Stat「日本標準産業分類(令和5年[2023年]7月改定)」の大・中・小分類欄。五項目を抜粋し、原欄の転記と紹介図の再構成は複写 HUKUSYAが行っています。091の詳細欄と101の詳細欄で、それぞれの上位分類へ戻れます。
別頁へ分けるときも、親分類を残す
枝が多く、一頁で文字を読める大きさに収まらない場合は、全体図と部分図へ分ける組み方も考えられます。その際は、部分図にも親分類名と階層を残します。09の下位だけを別頁へ載せるなら、「中分類09 食料品製造業の下位」と分かる見出しを添え、全体図の該当箇所へ戻れるようにします。
頁をめくった後も同じ所属を読めることが大切です。「次の工程」といった見出しで部分図へつなぐと、分類の細分化に時間の順番を足してしまいます。項目を抜粋する場合は、体系の一部であることも明記します。上のEはこの抜粋の最上位で、分類体系全体の根を示しているわけではありません。
見開きの図と、原欄の対応表を照らす
冊子の図ができたら、原資料の名称、コード、親分類へ一項目ずつ戻します。字体や改行、箱の幅を変えても、分類名と所属は変えません。枝が別の箱につながっていないか、部分図の親分類が抜けていないかを、本文の表や画像の説明文と合わせて確認します。
冒頭の冊子イメージは、左頁に五項目の表、右頁に同じ五項目の階層図を置く案です。表と図を並べることで、掲載する名称と所属を照合できます。最終の掲載図には、原資料の題名と版、抜粋範囲、出典、図を編集した主体を残し、元からある図と編集した紹介図を区別します。
図種を選ぶ際の背景として、Microsoftの公式ヘルプも、順次工程と階層を分け、矢印が方向の流れを示唆することを説明しています。[2] 特定の作図アプリを使うことより、元の資料の関係が紙面にも保たれることを先に確かめます。
原図と所属の確認表を添えて相談する
周年冊子や会社紹介の図を相談する際は、原図と前後の説明、親子所属の確認表、掲載したい版と範囲、内容を確認する担当者をそろえてください。原資料と画像をどこまで掲載できるかは、企業の管理担当者と確認し、その条件も一緒に渡します。
複写の企業資料の記録と活用では、写真や文書などをデータとして整え、希望に応じて掲載内容の整理・編集や冊子・Web制作を相談できます。図版の編集、印刷、製本、公開後の更新は、希望する工程と費用を個別に確認します。
古い分類図を、所属を保ちながら冊子の幅へ収めたい方は、原資料と確認表を添えて分類図と冊子の紙面について相談するからお問い合わせください。
参考資料
- e-Stat 日本標準産業分類・大分類E 製造業。令和5年(2023年)7月改定版の中分類09、中分類10、小分類091・101の階層欄を参照。e-Statの利用規約も参照。
- Microsoft Choose a SmartArt graphic。図種のList、Process、Hierarchyと矢印・接続線の説明を参照。



